子犬の遠吠え|遠吠えの理由とやめさせるためのしつけ方法をわかりやすく解説

飼い始めた子犬が遠吠えするようになることもあるでしょう。子犬が遠吠えするようになったら、原因を知り適切な対応をするのが重要です。この記事では、遠吠えしやすい犬種や、子犬が遠吠えする理由としつけ方法を解説します。子犬の遠吠えに悩む飼い主さんは、ぜひ参考にしてください。

子犬だけじゃない|そもそもなぜ犬は遠吠えをするのか

犬が遠吠えは、犬の本能的な行動だと考えられています。犬の祖先である狼は、なわばりの主張や群れへの合図、自分たちの脅威となる存在への威嚇のために遠吠えをする習性がありました。

祖先である狼のコミュニケーション手段を、犬が遠吠えとして本能的に引き継いでいるとされています。そのため、一頭が遠吠えをすると近所の犬が次々に遠吠えすることもあります。

遠吠えしやすい犬種ってあるの?

狼に近い犬種は遠吠えしやすいといわれています。具体的にはダックスフンド、ビーグル、バセットハウンド、ブラッドハウンドなどの猟犬です。ほかにも、ハスキー、アラスカンマラミュート、アメリカンエスキモードッグも遠吠えしやすい犬種です。

また、犬種問わずシニア犬になると視力や聴力、認知機能が低下するため、混乱することで遠吠えする犬が多くなります。

子犬が遠吠えする7つの理由

子犬の遠吠えに悩むときは、原因を知って対策することが重要です。ここでは子犬が遠吠えする主な7つの理由を解説します。

他の犬とのコミュニケーションのため

飼い犬の場合、飼い主や家族を群れの仲間として認識します。飼い主の留守中に遠吠えする場合、コミュニケーションをとろうとしている可能性が高いです。群れの意識が強かった狼が危険や道を知らせるために群れへ遠吠えしたのが、犬のコミュニケーション手段として残っているためです。

不安や寂しさを紛らわせるため

犬は不安や寂しさを紛らわせたりするために遠吠えをすることがあります。飼い主の不在中に遠吠えをする場合、不安や寂しさから遠吠えしている可能性があります。

飼い主の不在に過度の不安を感じる、分離不安症という精神的な病気になっている犬も遠吠えします。留守番中に声がかれるほど遠吠えする、粗相をしたり家具を壊したりするなどの問題行動がみられる場合は、分離不安症も疑ってみましょう。

騒音に反応している

パトカーや消防車、救急車のサイレン、テレビや楽器、雷の音など、近くの騒音と一緒に遠吠えをする場合があります。騒音に対して不快に思っているときはもちろん、その騒音が好きで一緒に音を出したい、という気持ちから遠吠えする犬もいます。

サイレンは犬の遠吠えの周波数と似ているため、ほかの犬の遠吠えと勘違いして遠吠えをする場合が多いです。雷は、身の危険を知らせるために遠吠えするといわれています。

ストレス発散

犬がストレスを感じているときも、ストレスを発散させるために遠吠えをすることがあります。犬がストレスを感じる原因は、長時間ケージに入れられている、運動や遊びが足りないなどさまざまです。

大きな声を出すことでストレスを発散させようとしているため、犬が繰り返し遠吠えをする場合は、ストレスの原因を考えてとり除いてあげることが重要です。

飼い主への要求

飼い主に何かしてほしいときに、要望を伝えるために遠吠えをする犬もいます。これは、遠吠えをする犬に対して、要求に応じてしまうことが原因です。遠吠えをすると要求がとおる、と犬に間違ってインプットされてしまうためです。遠吠えが癖になってしまうため、飼い主への要求の遠吠えには応じないようにしましょう。

なわばりの主張

犬の祖先である狼は、群れで行動をする動物です。自分のなわばりをほかの狼に主張するために遠吠えをしていたため、犬の本能的な習性であるなわばりの主張のために遠吠えする場合もあります。

ほかの犬が近くにいるときに遠吠えする場合は、自分のなわばりに入ってこないように主張している可能性があります。

【シニア犬の場合】認知症

シニア犬の場合は、認知症が原因で遠吠えする場合が多いです。犬も加齢とともに視力や聴力が低下するため、混乱して遠吠えするようになります。

11~15才ごろから認知症の症状が出やすい傾向にあります。7才以上の犬で遠吠えに加えて昼夜逆転の生活になる、トイレを失敗しやすくなる、徘徊するなどの症状があれば、認知症の可能性があります。

子犬の遠吠えをやめさせるためのしつけ方法

子犬の遠吠えをやめさせるには、遠吠えの原因に対する適切なしつけが必要です。ここでは子犬の遠吠えをやめさせるためのしつけ方法を解説します。

飼育環境を見直す

遠吠えの原因が騒音への反応の場合、飼育環境に見直すことが有効です。外飼いをしている犬は室内飼いに切り替えましょう。室内で飼っている犬は騒音が届きにくい環境を整えます。室内を防音仕様にするなどして、騒音が聞こえなくなれば遠吠えをしなくなります。

無視する

犬が何かをしてほしいときに遠吠えしているときは、無視したり、ほかに注意をそらしたりすることで対策しましょう。要求の遠吠えをしたときに応じてしまうと、遠吠えをすると要求がとおる、と学習してしまいます。犬の遠吠えを無視することで、遠吠えをしても要求がとおらないことを教えられます。

スキンシップを増やす

不安や寂しさを紛らわせるために遠吠えしている場合は、犬に安心感を与えてあげましょう。普段からこまめにスキンシップをとることで、犬が少しずつ不安や寂しさを感じなくなります。留守番が多い犬の場合は、不安や寂しさを感じない工夫をすることも重要です。留守番前に散歩に行ったり、留守番のときに遊べるおもちゃを与えたりしましょう。

「天罰方式」をとる

天罰方式とは、ある行動をとると嫌なことが起こる、と刷り込む方法です。犬が遠吠えした時に耳元で大きな音を立てる、犬の近くにものを落とすなど、犬の嫌がることをします。天罰方式という名前ですが、遠吠えした犬を直接叩くことはもちろん厳禁です。あくまで体罰以外の犬が嫌がることにとどめておきましょう。

子犬の気をそらす

普段はおとなしい子犬でも、ほかの犬が遠吠えすると気になって遠吠えすることが多いです。遠吠えをはじめたら、おもちゃやおやつで子犬の気をそらしましょう。子犬が遠吠えをやめたときには、ほめたりおやつを与えたりします。遠吠えをやめることで楽しいことが起こる、と学習させれば徐々に遠吠えを減らしていけるでしょう。

散歩や室内遊びを増やす

寂しさやストレスが原因で遠吠えする場合は、寂しさやストレスの原因をとり除いてあげることが重要です。運動不足でストレスを感じている場合は、散歩の時間を増やします。雨などで散歩できない日が続く場合は、室内遊びの時間をつくりましょう。

まとめ

子犬が遠吠えをするのは、本能的な習性のほか、ストレスや寂しさ、騒音などが原因です。やめさせるには、運動不足を解消させる、スキンシップをたくさんとるなどして、遠吠えの原因を解消させましょう。愛犬がストレスなく思い切り室内遊びを楽しめるよう、室内の床を見直すことも重要です。

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